2010年02月26日
岩本ナオさんの 『町でうわさの天狗の子』 が 『第55回小学館漫画賞』 の少女漫画部門を受賞したそう。
このマンガは、普段レディコミばかり読んでる私にも久々に大ヒットな作品だったので、うれしいです。
(こんなKISSもしないような純少女漫画にハマったのなんてもしかしたら15年以上ぶりぐらいだったかも?)
岩本ナオ 「町でうわさの天狗の子」 1巻~5巻
フラワーコミックス・アルファ
『町でうわさの天狗の子』はほのぼのとして懐かしい感じの思春期少女漫画の世界と
「コジコジ」や「日本昔話」のような不思議に寛容な世界が上手に混ざった作品で、
例が古くて恥ずかしいけど「ときめきトゥナイト」から正体隠しの部分や
キャラたちのとんがった部分を取っ払ってもっとほのぼのさせたような、以下のようなお話です。
<あらすじ>
主人公の女子高生・秋姫は、街のお山の神様でもある本物の大天狗と
その天狗が一目ぼれしてしまった美人の人間女性との間に生まれた人間と天狗のハーフ。
力が異常に強くて大食いって以外、見た目は人間でごくフツーにかわいらしい女の子な秋姫は、
人間の母親と街に住み、フツーに学校に通ったり、恋したり、ごくフツーに田舎の女子高生らしく暮らしている。
でもたまには天狗の子らしく、別居しているお父さん(天狗)に顔を見せにお山の神域に遊びに行ったり、
父の弟子(天狗修行中の幼馴染)にお前も修行しろと怒られたり、祭事の手伝いをさせられたりもしてる。
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で、ここがこの作品の面白いところなのだけど、
彼女が天狗の娘なんてことは秘密でも何でもなく地元の人ならごく当たり前に知っていて、
それで別に差別されるとかも全くなく、せいぜい「地元の名士の娘」程度な軽~い感じで受け入れられてるの。
(本人は好きな男の子もいたりするフツーな女の子なので当然、天狗の子だなんて自分を恥ずかしいと思ってるわけだけど・・)
そして天狗のお父さんの元には人間の修行僧だけでなく、動物たち(キツネやウサギやイノシシ)も弟子入りしてて、
彼らは人間と普通に話せるし、お使い事があるときなどには短時間なら人間に化けたりもできるぐらいみんな優秀。
なのにカワイイ女の子を見つけるとつい自分をなでさせようとしてしまったりとか、元が動物だけにおバカですごくキュート。
そんな彼らのことも、みんな最初だけはチョット驚くものの、やっぱり何事もなく受け入れていて・・・・。
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こんな風にファンタジーではあるのだけれど、ヘタレ絵で雰囲気も全然ファンタジーファンタジーしていないので、
大人でものんびり読めて、じんわり温かい(私は何度かウルっときた)タイプの少女マンガで、オススメです。
現在もフラワーコミックで連載中で、コミックスになってるのは5巻までですが、
先が気になって仕方がないっ!!というような起伏の激しいタイプの漫画ではないので、
もしご存じないようだったら漫画喫茶や古本屋などででも一度ちょろっと読んでみて欲しいです。
アマゾンでのレビュー